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しゃみずいGM卓 「あはれいづれの日まで」

​道標詳細

[PC甲]​

初期因縁:酒呑童子(仇敵)
初期喪失:恋人(生様の7)
推奨分限:影司、人鬼、呪験
目的:全ての鬼を殺す
 幼き頃より、術に能く親しんだ。影から湧き出る子鬼たちを使役し、僕とし、友とし、常に共にあった。
 天賦の才は、その血筋にあった。
 あなたは、鬼の棟梁・酒呑童子が人の女に産ませた子だったのだ。
 子鬼の他に友と呼べる者はいなかった。人の世に、鬼の血が流れる半妖の居場所はなかった。
 だがたった一人、PC乙だけはあなたの傍にいてくれた。それだけで幸せだった。他には何もいらなかった。なのに……。
 酒呑童子は、人としての凡庸な生様に加え、愛する人をも奪い去っていったのだ!
 全ては酒呑童子のせいだ! 忌まわしい鬼の血のせいだ!
 鬼の血が憎い……! 己が身に流れる血を洗い流したい!
 全てを狂わせる鬼が憎い! 鬼どもを残らず滅ぼしてやりたい!
 鬼を殺す。それだけが、己の無聊を慰めるのだ……。

[PC乙]

初期因縁:酒呑童子(依存)
初期喪失:大切な記憶(魂魄の17)
推奨分限:人鬼、依童、式
目的:愛する人の願いを叶える
 いつから居るのだろう?
 気付けば此処で暮らしていた。
 豪奢な造りの屋敷は広く、独り寝の寂しさを一層募らせる。
 蒼ざめた己が躰は冷たく、誰が温めてくれる訳でもない。
 鬼の身の上で、人寂しいなどと言えば嗤われるだろうか?
 愛しい人は、次はいつ来てくれるのだろうか……?
 愛しい……、酒呑童子様……?
 逢いたい御方を想うと、いつも胸の奥が詰まる。何か別なことを、誰か別な人を、思い出しそうで……。
 でもそんな人はいないはず。大切なのは、酒呑童子様ただ御一人。
 愛する御方の想いに応えることこそ、己が務め。
 なのにどうして、こんなに胸が痛むのか……?
 逢えない切なさがそうさせるのだ。きっと、そう。
 忘れていることなんて、何もない。きっと、そう……。

 

[PC丙]

初期因縁:酒呑童子(主君)
初期喪失:主君の寵愛(生様の1)
推奨分限:変化、娼伎、貴族
目的:酒呑童子の気を引く
 己が主・酒呑童子は古今比類なき鬼の棟梁。この世で、主に勝る男などおらぬ。
 そんな美丈夫の寵愛を一身に浴び、愛することを許されるのはこの己であったというのに……。
 唐突に蜜月は終わった。主は、次の情婦を見付けたのだ。
 己が妖術を使えば、あの女に化けるは容易い。
 見事化けて主の前に出たものの、主は正体を看破した。主を謀ろうとした浅はかさを思い知った。
 叱責、あるいは懲罰、もしや死罪をも覚悟したが。
 主は微笑んで許してくださった。そして仰った。
「化けて騙すのが本分なら、し遂げてごらん。君のもたらす顛末を、見せてもらうよ」
 この姿で、誰かを騙せば、主が喜ばれる!
 憎き女のこのなりで、誰ぞを化かし蕩かして御覧にいれましょうぞ。

[PC丁]

初期因縁:酒呑童子(殺意)
初期喪失:故郷(生様の18)
推奨分限:惑師、聖、野盗
目的:酒呑童子を滅ぼす
 暗雲に覆われた都は正に末世。
 鬼らが闊歩し戯れに人を喰らう。
 故郷も鬼らに襲われ既にない。
 世は押しなべて無情。そう悟りきって取り繕うのが拙僧の役目なのだろうが……。どうしても、酒呑童子だけは許せぬ! 故郷を踏みにじったあの悪鬼羅刹を!
 だが拙い法力で鬼の首魁を仕留めるはとても無理……。
 しからば力を貸す者がいれば?
 酒呑童子の血を引く、酒呑童子の力を持った、酒呑童子に対抗し得る者がいればどうだ?
 PC甲は己に流れる鬼の血を憎んでいる。だからそっと言ったのだ。
「鬼を滅ぼせば、その身に流れる鬼の血を洗い清めることができよう」
と……。な~に、丸きりの嘘ではない。そんな話はあるのだ。囲炉裏端で語られる与太話のたぐいではあるのだがな。
 嘘も方便。鬼を祓う為とあらば、御仏も御許しになろうて。

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